トップ営業マンといえば、「南極や北極でも氷を売ってみせる」といった新規客を巧みなセールストークでどんどん獲得していくというアグレッシブなイメージが強い。しかし、本当にそうなのだろうか。トップ営業マンたちの実像を見れば、地味だが凄い姿が見えてくる。かつてハウスメーカーでダメ営業マンからトップ営業マンになった経歴を持つ筆者が、自らの体験を踏まえて解説する。(営業サポート・コンサルティング代表取締役、営業コンサルタント 菊原智明)
トップ営業マンには
新規客を狙う「ハンター型」が多いのか?
トップ営業マンといえば、常に新規のお客様を狙う「ハンター型」が多いというイメージを持たれているのではないだろうか。
実際、生命保険や化粧品などの営業マンは新規を狙うことが多い。このようなハンター型の営業マンは新規客を見つけては、「天才的なトーク」で次々と仕留めていく。この手のタイプの人と数多くお会いしてきたが、本当に凄い。営業マンとして一度は憧れるものだ。
こういった人たちの話を聞くと「(出会った時は)商品に興味を持っていなかったお客様を落とせた時はたまらない」といった言い方をする。私はこのようなタイプの営業マンではなかったので、本当にうらやましいと思う。
しかし、ハンター型の営業マンには弱点はある。
新規客を一気に契約に持ち込むことを得意とする半面、契約後のフォローが手薄になってしまう場合が少なくないのだ。
「釣った魚にはエサをやらない」という言い方をしてしまうと少し言い過ぎだが、とにかく新規のお客様を追いかけることにパッションを持つ傾向にあるのだ。