残念なことだが、当初は抜群の営業成績を残したのにあっという間に失速してしてしま「一発屋営業マン」は少なくない。その一方で、勝ち続けるトップ営業マンもいる。その違いは何か。かつて住宅メーカーのダメ営業マンからトップ営業マンになった経験を持つ営業コンサルタントの筆者が自らの体験を交えて解説する。(営業サポート・コンサルティング代表取締役、営業コンサルタント 菊原智明)
ロケットスタートを切っても
失速する“天才的営業マン”
営業マンとして10年以上、そしてコンサルタントとしてさらに10年以上。累計で20年以上の間、たくさんの営業マンを見てきた。
その中には“地頭も学歴も申し分なく、イケメンで爽やか”という人がいる。さらにはコミュニケーション能力も高い人――こういった人が売れないわけがなく、早い段階で結果を出す。
人によっては1年目なのにトップレベルの成績を叩き出す人もおり、「結果」を出すまでに8年もかかっていた私が見ても羨ましい限りである。
しかし、残念なことに、このようなロケットスタートを切る“天才的営業マン”でも、わずか3年もしないうちに失速し、「あの人は今…」のような存在になってしまった…なんて人も少なくないのだ。
かと思うと《この人が営業かぁ、たぶん苦戦するだろうな》という感じの人がジワジワと実績を積み上げて、5年も10年も長く活躍する場合もある。
スペックの高い人が消え、イマイチの人が生き残って活躍する――。
営業の世界ではそんなことが頻繁に起こるものだ。