「20代は節操がないほうがいい」。この言葉を目にして、「そんなわけがないだろう」と思う人も多いでしょう。「そんな、あきっぽいことじゃ、何事もなしとげられないのでは?」「じっくり腰を落ち着けてやるべきじゃないの?」という意見も聞こえてきそうです。『20代に伝えたい50のこと』(ダイヤモンド社)の著者秋元祥治さんは、それでも「若い時は節操がないほうがいい」と言います。それはなぜなのでしょう。本連載では、『20代に伝えたい50のこと』から抜粋しながらお伝えしていきます。

節操がないって、実は良いことじゃないか?

 僕は、学生の頃から節操がないと指摘されることがありました。色々な物事に関心を示して、 あっちこっちに首を突っ込むさまをそう指摘されたのだと思います。大学生の頃は、面白そう だと思えば、雑誌づくりの集まりにも、学生映画祭の集まりにも顔を出しました。イベントサ ークルにも行ってみたり、政治の勉強会にも首を突っ込んでみたり。自分でもスケジュールを 調整しきれずに、周りに迷惑をかけたことも多かったように思います。

 事業を始めてからも、やはりあれやこれやと色々な事業がやってみたくなっちゃう。そうい う中で、メンターの一人であるETIC.代表理事の宮城治男さんには「君はしかし、節操が ないねぇ」とご指摘いただいたのでした。なんだか一見ネガティブなようで、しかしどこかお 褒めいただいているような気もする。

 気になって、節操がない、という言葉を辞書で見てみるとこう書いてありました。
「一貫した行動基準を持たない、あるいは基準を貫こうとする意志が薄弱であるさま、貞実でないさま、などを意味する表現。『無節操』ともいう」とのこと(苦笑)。

 言われてみれば思い当たる節も多く、あまり否定のしようがないのですが、なんだか気にな って時折考えていると、ふと気がつきました。
「節操がないって、実はよいことじゃないか?」