処女作『コピー1枚すらとれなかったぼくの評価を1年で激変させた 7つの仕事術』が話題沸騰のShin氏。外資系コンサルティングファームのマネジャーであり、ビジネスブログ「Outward Matrix」の運営者でもある彼は、本書のタイトルにあるように、もともとド落ちこぼれだった(落ちこぼれ時代のエピソードは、連載第1回をご参考ください)。彼はいったいどうやって、たった1年で外資系コンサルティングファームのマネジャーにまで上り詰めたのか――。急成長を遂げる過程で、考えたこと、学んだこと、そして実践してきたノウハウについて、Shin氏に教えていただいた。

達成できないのは「必要な行動」がわからないから

 ぼくは、若いときは、とにかく「仕事に打ち込む」ことが大切だと思っています。考え方、生き方はもちろん人それぞれです。「なんとなく楽しく生きれたらいい、無理はしない」という考えのほうが楽しいこともわかります。しかしそうした考えで20代を過ごしていると、まわりに比べてどんどん生産性が下がっていき、30代以降に何もできない人になってしまう恐れがあります。長い仕事人生を考えると、それはとても怖くないでしょうか?

 仕事は、基本的につらいものです。うつ病寸前に追い込まれ、休職したぼくだからこそ、そのつらさや逃げたくなる気持ちも十分にわかります。もちろん、ぼくのようになるまで働くのは絶対にNGですが、身体を壊さないレベルで「一生懸命仕事に打ち込むこと」は、とくに20代では大切だと思っています。当時はとてもつらかったぼくも、その時期を乗り越えたことでとても楽しく仕事ができるようになりました。

 いまの日本では、人を人とも思わないブラック企業のせいで、「一生懸命働く=悪」という図式が蔓延っています。しかし、日々学ぶ姿勢で「一生懸命働く」のは決して悪いことではないと思うのです。

・どのように仕事を効率化すればいいか
・人と適切なコミュニケーションをするには何が必要なのか
・成果を出す人とそうでない人の違いは何か
・本当に必要となるスキルとは何か
・自分の欠点とは何か、長所とは何か

 など、「一生懸命働く」ことで見えてくる世界は必ずあります。若い頃に仕事に打ち込んだ経験は、後々のあなたの大きな糧になるのです。ぜひ、20代のうちはその姿勢で仕事に取り組んでほしいと思います。