トヨタ自動車は1月にラスベガスで開催された世界最大の家電博覧会である“CES”に、次世代の電気自動車である“e-Palette Concept”を出展、豊田章男社長自らプレゼンして話題となった。 Photo:REUTERS/AFLO

“100年に一度の変革期”の自動車業界
トヨタは新しい取り組みに着手した

 世界の自動車業界が、“100年に一度の変革期”といわれるほどの大きな潮目の変化を迎えている。この変革とは、自動車のコンセプト自体が大きく変わることを意味する。有体に言えば、自動車が、家電のカテゴリーに位置付けられるプロダクトになる可能性があるということだ。

 それは、これまでの自動車の開発や生産だけでなく、ある意味では移動することの意味をひっくり返す“モビリティ革命”といってもよいだろう。自動車業界は、今後、単に自動車をつくるのではなく、新しい移動のコンセプトを具体化し、それを実現することに向かうことになる。

 すでにトヨタは、従来にはない新しい取り組みに着手し始めた。1月に、ラスベガスで開催された世界最大の家電博覧会である“CES”に、トヨタ自動車は次世代の電気自動車(EV)である“e-Palette Concept”を出展した。

 このコンセプトカーは、移動や通信、ビジネスなどのプラットフォーム=基盤・土台だ。用途に合わせて車体を商用車から乗用車などに組み替え居住空間として利用し、それと同時に車体が通信機器の役割を担うなど、従来にはない自動車のコンセプトが展開されている。

 こうした取り組みが世界全体で進んでいる。その特徴は、業種を超えて複数の企業がモビリティのコンセプトを議論し、それを具現化するプロダクトを作り上げるようになることだ。今日、自動車は、トヨタ、日産など、個々の企業の技術、コンセプトに基づいて作りこまれている。

 今後は、よりオープンな形でモビリティのコンセプトの策定、技術開発などが進む。その中で、個々の企業が競争力を発揮し、成長を実現できるかが問われる。