介護現場に外国人「意外に評判がいい」

 これまで介護現場で働いていた外国人は、政府間の経済連携協定(EPA)に基づいて、08年からインドネシア、09年からフィリピン、14年からベトナムから来ていた。5番目の就労形態の「特定活動」の一つとして整理されている。

 看護師を中心に、日本で働きながら介護福祉士の資格取得を目指している。

 EPAは海外諸国との関税交渉の中で生まれた特別な制度である。厚労省は「人材不足の解消を目指したものではない」と言い続けており、その通りだろう。各国とも年間の受け入れは上限は300人と決まっている。全国で働いているのは2000人程度と少ない。とても全国的規模には広げられない。

 ただ、外国人が現場に入ることで、介護への考え方や意識が大きく変わってきたのは確かだ。受け入れた事業所や法人だけでなく、地域の介護事業者へ与えた影響は大きい。「意外と入居者にも評判がいい」という声がよく聞かれる。外国人への偏見の解消につながっているのは間違いない。

 その地ならしがあったところへ、技能実習生への扉が開いた。しかも、従来は3年で帰国させねばならなかったのに、5年に延びた。

 では、三段跳びで万々歳かというと、そうでもない。かつて、オリンピックで競われた本物の三段跳びでは、1928年のアムステルダムからロサンゼルス、ベルリンと金メダルを3回連続獲得したが、そのようなわけにはいかない。

 まず、最後のジャンプ。技能実習生は本来、母国に戻って日本で取得した高度な技術を広めるのが目的である。それが、日本で働き続けてしまうと、制度の主旨を違えてしまう。在留資格の性格を歪めてしまうのは確かだ。

 この矛盾をどのような論理で突破できるのだろうか。