大津市に女性最年少市長が誕生
県と県庁所在地の両トップが女性に

 滋賀県大津市に1月22日、女性最年少市長が誕生した。36歳の弁護士、越直美氏である。これにより、滋賀県は県と県庁所在地の両トップが女性となった。全国初の出来事とあって、全国的な二ュースとなった。

 越氏は民主党と社民党、そして対話の会の推薦を受けて市長選に出馬、自民党と公明党が推す70歳の現職候補と、共産党推薦の女性候補との三つ巴の戦いを制した。嘉田知事の最初の選挙とやや似た状況であった。

 なにしろ、越氏を推した民主党系の大津市議会(定数38)での議席数は6つ。社民党と対話の会はいずれも議席ゼロ。市議会内に支持の足場はなく、そのうえ、民主党への逆風が吹き荒れていた。3選を目指す現職が断然有利と見られていたのだ。   

 ところが、組織力と対話の会の底力、候補の魅力などが融合し、大番狂わせとなったのである。「停滞から飛躍へ」というキャッチフレーズも、市民の共感を集めたようだ。

 女性市長の誕生後、メディアは早速「少数与党下での議会対策の困難さ」を指摘した。首長と議会のねじれによる対立を懸念しているのである。しかし、こうした見方に異を唱える大津市議がいる。メディアから野党会派と見られている「清正会」の2人だ。

 山本哲平市議は、「私たちのスタンスはこれまでと変わりません。議案に疑問点があれば徹底的に質問し、納得すれば賛成しますし、納得できなければ反対あるいは修正案を出していきます。政策提案もどんどんします」と、語る。

 そして、本来の二元代表制が機能するよう議会と首長双方が最善を尽くすべきで、そうした機運も広がっているという。つまり、「馴れ合い」や「対立」ではない、あるべき二元代表制の姿を実現させなければならないと、意気込むのであった。

 課題を解決できない政治への不満が、極限にまで高まっている。そうした閉塞状況の打開を、強力なリーダーシップに求めたくなるものだ。しかし、首長1人を変えれば、解決に向かうというものではない。議会や議員も変えなければ、前へは進まない。是々非々の姿勢で首長(執行部)と対峙し、対話を重ねて結論を下す議会・議員を作り出すことだ。それはたった1人の首長を変えるよりも難しい。  

 だが、住民の力によってしか議会・議員を変えられないのも事実だ。対話する議会・議員、そして首長を選び抜く責務がある。なれ合いでも対立でもない「二元」の本来の関係を作り上げるために。