トランプ氏が忠誠望む最高裁、大統領免責どう判断ARIEL ZAMBELICH/THE WALL STREET JOURNAL; PHOTOS: ANNA MONEYMAKER/GETTY IMAGES; HANNAH BEIER/BLOOMBERG NEWS; SHANNON STAPLETON/REUTERS

【ワシントン】米連邦最高裁で保守派が圧倒的多数を占めるようになったことは、恐らくドナルド・トランプ氏の大統領任期中の最大の功績だった。同氏に任命された3人の判事は、人工妊娠中絶の権利の否定やアファーマティブ・アクション(格差是正措置)の廃止など、歴史的な勝利をもたらした。

 しかしトランプ前大統領個人の利益に関しては、最高裁は何の慰めにもなっていない。トランプ氏は幾つかの訴訟で、大統領権限の拡大解釈に基づく主張や、選挙における不正行為についての根拠のない申し立てが、自身の任命した判事たちによって退けられた後、憤りをあらわにした。

 最高裁は今、トランプ氏の将来を――恐らく同氏の自由も――かつてないほど握っている。