ゼロックスの株式の15%を握る株主からの猛反撃で富士フイルムHDの世紀の買収も実現が危うくなってきた(写真はアイカーン氏) Photo:REUTERS/アフロ

 米国の名門企業ゼロックスを買収すると発表した富士フイルムホールディングス(HD)が、早くも難関にぶつかった。

 2月13日、ゼロックスの第3位株主のダーウィン・ディーソン氏が両社をニューヨーク州連邦最高裁判所に詐欺容疑で訴え、買収の差し止めを求めたのだ。さらに20日にはゼロックスの筆頭株主であるカール・アイカーン氏とディーソン氏が、この取引について反対するとの1万7000字にも及ぶ長文の書簡を公表。両氏はゼロックスの次期取締役会に4人を送り込むことを検討しているという。

「取締役会は目を覚ませ。富士(フイルムHD)の提案以外の実行可能な代案はある」という一文で始まる20日の書簡では、7項目にわたって富士フイルムHDとゼロックスを批判した。

 特に、他社にゼロックスを売却した場合には当然受け取れるはずのプレミアムの上乗せが、今回のスキームでは受け取れない点、また、ゼロックスと富士フイルムHDが2001年に合意した事項に、ゼロックスの知的財産などの重要資産を第三者に売却することを禁じる条項が含まれていたことを長年株主に公表していなかった点を強調した。