コーポレートと事業部門は
補完関係にある

昆:日本を含めグローバルでは約20から25の事業部があります。数値目標、つまり予算は国別に決めます。まず、日本の事業部がグローバルの事業部責任者と相談しながら、日本での予算を決める。国としての目標は事業部から出てきたものを単に足し算するだけでなく、コーポレートと事業部が話しながら調整します。

 例えば、メガトレンドと関係が深い事業部はビジネスチャンスが大きいからリソースを厚めに配分をしよう、逆に事業を拡大するチャンスが少ない事業部へのリソース配分は減らしていこうかとか、そういうディスカッションが行われます。

 簡単に言ってしまうと、コーポレートがメガトレンドはこっちだよと示すわけです。それに対して、じゃあ、われわれは具体的にこういうふうやりますという計画を事業部が立てる。そこには、対立構造は全然ないんですよ。

日置:グローバルレベルで考えると、CEO(最高経営責任者)とCFO、CTO(最高技術責任者)などのトップ経営陣が全体の方向感を出して、それを踏まえながら事業部門側で戦略と具体的な実行計画を立てている。ローカルでも、コーポレートと事業部が日頃から接点を持ちながらビジネスを進めている、と。

昆:そうですね。コーポレート全体の中期計画を作るときも、基礎になるのは事業部から出てきたプランなんです。全体の方向感を出した上で、具体的な計画は事業部が作成して、それを全部吸い上げる。それで、会社全体ではこうやるという中期計画を作り上げていく。

 だから、コーポレートと事業部門はそれぞれ補完関係にあり、コーポレートが言ったことを事業部が100%のんでいるわけではない。全体の方向感と微調整をしながら決めていくというプロセスです。

日置:そのキャッチボールの妙が、日本企業には非常に参考になる気がしますね。本日はどうもありがとうございました。