「あれやって」「これお願い」上司の
賢い対処法
(撮影/佐久間ナオヒト)
Aさん あともうひとつ、どうしても納得のいかないことがあるです。上司が次から次へと「あれやって」「これお願い」と言ってくるんです。
岩瀬さん 同時に複数の仕事を頼まれると、どうしても混乱しますよね。
Aさん そうなんです!これでは、「必ずやりきる」ことは難しいです。対応したくても、どれも中途半端になってしまいます。
岩瀬さん そういうときは、優先順位を確認することです。上司や先輩に相談しましょう。
Aさん なんて相談すればいいですか?
岩瀬さん たとえば「今全体としてこれだけの量の仕事をこなさなければならなくて、自分なりに見積もるとこのくらい時間がかかりそうです。どれからやればいいのか、アドバイスをいただけますでしょうか?」。こうやって、全体像を示した上で優先順位を聞いてみましょう。
Aさん なるほど、優先順位ですか。
岩瀬さん 「だったらAの仕事は最後までやってほしいけれど、Bの仕事はここまででいいよ」などと、指示そのものが修正される場合もあります。自分では中途半端と思っていた仕事が、実はそれでOKということも。であれば「ここまでやった」ことが、「やりきった」ことになるのです。
Aさん ああ、上司は仕事の「一部分」を私にお願いしていた、なんてこと、あったかもしれません。なのに最後までやらないとダメだと勘違いして、仕事を抱えてしまって1人ドツボにはまってしまったことがありました。
岩瀬さん 1人で抱えて動けずにいるのはNGです。遠慮することありません、どんどん聞いてみましょう。
※『入社1年目の教科書』の仕事の原則1「頼まれたことは、必ずやりきる」コツがわかりました。次回は、原則2「50点で構わないから早く出せ」の「50点」の完成度について、新入社員が不安に思っていることを岩瀬さんに質問します。お楽しみに。
(2018年3月8日更新予定)