「頼まれたことは、必ずやりきる」。一見、当たり前のことのように思えるが、仕事においてこれが案外難しい。他の仕事に追われているうちに忘れてしまい、「あれどうなっていたっけ?」と上司から催促されてしまった…なんてことも。とはいえ、上司の気まぐれや思いつきで仕事の依頼がきたとき、次から次へと仕事を頼まれたとき、「必ずやりきる」ためにはどうすればいいのだろうか?
『入社1年目の教科書』著者の岩瀬大輔さんが、悩める新入社員にアドバイスする。
本記事では、ライフネット生命社長の岩瀬大輔さんの新刊『入社1年目の教科書 ワークブック』から、内容の一部を再編集し特別公開する。(まとめ/編集部)
何も言われないと、
頼まれた仕事をやらない人が案外多い
新入社員Aさん(以下Aさん) そもそも、頼まれたことは、必ずやりきるって当たり前ではないでしょうか?
岩瀬大輔さん(以下岩瀬さん) そう思いますよね。しかし、その後何も言われないと、やらない人が案外多いのです。
Aさん たしかに、頼んでおいて、その後何も言ってこない上司、いますよね。
岩瀬さん 「どうせ上司の思いつきだろう」などと高をくくってはいけません。あえて何も言わずに、あなたがどう動くのか優しく見守っている、ということもあるかもしれません。
Aさん 上司が忘れていたのではなく、「この新人、ちゃんと仕事をやる人なのかな?」と、静かに見守っていたとしたら…。「やってませんでした!」とは言えませんね。
岩瀬さん そうですね。ひとつひとつやりきることで、信頼を積み重ねていきましょう。
50点で提出して、様子をみる
Aさん 上司が催促しないということは、それほど重要ではなかったり、やる必要がなくなったりした仕事だからではないでしょうか?
岩瀬さん どんなに忙しい上司でも、新入社員に頼んだ仕事のことは覚えているものです。やる必要がなくなった場合には、何か言ってくるはずです。
Aさん でも、正直、やる必要のない仕事はやりたくないです。時間のムダだと思いますし。
岩瀬さん 気になるのであれば、原則2「50点で構わないから早く出せ」作戦で、途中経過を報告し、反応をみてください。