EVやシェアリングの話題なし、レクサスはUXで量産効果狙う

世界初公開された、レクサスUX Photo by Kenji Momota

 今回のジュネーブモーターショーで、トヨタの発表の主体は欧州での主力車種であるハイブリッド車の新型オーリスだった。トヨタにとって同車は、各自動車メーカーにとって厳しい条件である、2021年実施の欧州CO2規制(95g/km)をクリアするための最重要モデルである。

 また、レクサスはエントリーモデルとなるSUV系クロスオーバーのUXを世界初公開した。こちらも、トヨタグループとして掲げる目標値、2020年までに欧州レクサス販売台数の年間10万台突破のために必須モデルである。

 EVや自動運転については、東京モーターショーや米CESなどで発表済みのコンセプトiなどを紹介するにとどめた。また、シェアリングなど所有から共有など、クルマの新しいビジネスモデルについても触れなかった。

ジャガー初のEV、I-PACEの車体と電動システムの展示 Photo by Kenji Momota

 一方、地元の欧州勢からは各種の積極的な発表があった。例えば、フォルクスワーゲングループが、ポルシェやアウディなど自社プレミアムブランドを含めたEVシフト戦略を強調。ジャガーはSUVクロスーバーのE-PACEのEVバージョンである、I-PACEの量産車と、フォーミュラe選手権と併催するワンメイクレース仕様車を公開した。

 さらに、ダイムラーが「2025年までにEC(ウェブ上での新車販売)を世界総販売台数の25%とする」といった大胆な発表があった。

 筆者としては、トヨタは今回、90スープラにかける情熱を強調するマーケティング戦略を目玉に掲げながら、今後の欧州ビジネス戦略をじっくり練っているという印象を受けた。

(ジャーナリスト 桃田健史)