例えば「燃料に何を代用できるか」と考えたロッド・スプルールは、さまざまな素材を試し、環境に優しい燃料を作ろうと努力を重ねた。使用済みのコーヒー滓と、キャンドルワックスとを混ぜ合わせて丸太のカタチに圧縮することで、クリーンに、かつよく燃える燃料を開発することができた。

 ある日本企業は「このニーズを満たすために、誰を使えばよいか?」と自問して、ユニークなサービスを思いついた。日本では、結婚式の披露宴に上司が出席しなければ失敗とみなされてしまう。そこで代役を派遣する会社が設立された。ある結婚式では俳優が花嫁の上司の役を演じた。上司役は花嫁の優れた仕事ぶりを誉めたたえる5分間のスピーチをした。花婿には上司役が偽者だとわかっていたが、両家の両親も気づかなかった。花婿側80人の列席者のうち75人までを、この会社が用意したこともある。
 


*9つの問いによって斬新なイノベーションがもたらされた数多くのケースが『アイデア・バイブル』に紹介されています。ご一読ください。

好評発売中!『アイデア・バイブル――創造性を解き放つ38の発想法』

ビジネスパーソンが創造性を発揮するためのトレーニング方法を、数多くの成功例とともに実践的に紹介。ベストセラー『考具』の著者、加藤昌治氏が使い倒した名著、『アイデアのおもちゃ箱』を大幅増補改訂。辞書のように使える発想法のバイブル。

著者:マイケル・マハルコ、ナビゲーター:加藤昌治、
監訳:齊藤勇、訳:小澤奈美恵/塩谷幸子
A5判並製/448ページ、定価:2,940円(税込)

ご購入はこちら! ⇒Amazon.co.jp[紀伊國屋書店BookWeb]楽天ブックス