50代の転職、狙いは「急成長企業の管理職」だ写真はイメージです

50代の転職が増えている 

自分は何歳まで働きたいのか。ビジネスパーソンであれば誰もが一度は考えるのではないだろうか。内閣府が2013年に公表した「高齢期に向けた『備え』に関する意識調査」では、60歳以上でも働きたいと考える人が81.8%となっている。

 もし50代で新天地での活躍を望む場合、そもそも働く場所はあるのか。そしてその場所で活躍はできるのか。

 転職エージェントのリクルートキャリアでエグゼクティブ層の転職支援を担当する高橋紀夫氏は、

「50代の方で新たな活躍の場を求めて、弊社を訪れる方は多数います。多くの方が口にする言葉が“まだ働いていたい”というもの。また、次世代の育成や自身の力を社会のために活かしたいという社会貢献意欲から登録される方もいます。いずれにしろ、体力も気力もあり若々しく、引退はまだ先と考えている方々です。企業側も50代の人材を採用する例は増えています。

 もちろん、誰にでも門戸が開かれているわけではありません。そうした企業が求めるのは即戦力と一つの部門をマネジメントした経験、もしくは卓越した専門性です。社内で育てることは難しいからこそ社外からの採用を選択し、見合った年収を提示するのです」

 と話す。特に、大企業で培った経験をベンチャー企業などの成長企業が必要とするケースが増えているという。

「事業拡大を図ろうとしている成長企業が、ノウハウを持つ大企業の管理職経験者を採用したいという意欲が高まっています」(高橋氏)。実は50代の転職は今、ここが狙い目になっているのだ。