2005年に経営統合して誕生したバンダイナムコホールディングス。キャラクターを徹底活用した収益モデルが奏功し、ようやく過去最高益が見えてきた。
2012年2月に、12~14年度の中期経営計画を発表したバンダイナムコホールディングス(以下バンダイナムコ)の石川祝男社長の表情は晴れやかだった。14年度の営業利益は、05年のバンダイとナムコの経営統合以来の最高益を更新する計画だからだ。
図(1)のように、バンダイナムコはシナジーを発揮できず、ヒット商品不足の影響もあり、低迷が続いてきた。ここにきて好転を促したものは何か。
一言で言えば、キャラクターを中心としたビジネスモデルへのシフトである。図(2)はセグメント別の売上高と営業利益率を示したものだが、ここで注目し てほしいのは売り上げの4割を占めるトイホビー事業。機動戦士ガンダムや仮面ライダーといったいわゆるキャラクター事業や玩具だが、14年度までに売上高 にして、09年度比48%の伸びを狙う。