「そうか、いまは高値なのか……。じゃあ、来月あたりまでインデックス投信をはじめるのは、様子を見ておこうかな……」「え、大暴落? いまは不安定な時期だからやめておこう……」などと思った人はいませんか? これもれっきとした「機を見る行動」ですよ! こんなふうに私たちはつい「買い時」「売り時」を読もうとしてしまいます。

そこで、前回に続き、もう1つのコツを伝授しましょう。マーケットタイミングを読まずに投資をするためのベストな方法は、1単元あたりの価格が高かろうと安かろうと、同じ金額分をコンスタントに買い続けることです。いわゆる定額積立ですね。

たとえば、毎月2万円をコンスタントに積み立てると決めたら、市場がどうであれ、つねに2万円ずつ積み立てる。こうやって買値の平均化を試みる手法をドルコスト平均法といいます。

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このとき、インデックス投信の価格は市場に応じて変動しますが、あなたが投じる金額は変わりません。図のように、価格が5000円のときには4単元を購入しますし、市場が低迷して価格が4000円に下がっているときは5単元を買います。市場が上向いて6000円に上がってしまっているときは、3.33単元しか買えません。

自分で機を見ることなく、かといって、タイミングを逸することもなく、「安いときにはたくさん買って、高いときには少しだけ買う」を実現してくれる――それがドルコスト平均法による積立のメリットです。

これがインデックス投信のもう1つの「平均狙い」です。インデックス投信はそれ自体が市場全体の平均価格を狙うものでしたが、同時に、この定額積立のしくみ(ドルコスト平均法)を取り入れることで、購入タイミングの分散が可能になります。