買う時間そのものを分散させていけば、購入価格は自動的に「平均」に収斂していくため、価格変動のリスクを打ち消すことができます。平均回帰のメリットを享受するためには、買い時を見極めて投資するのではなく、時期を分散しながら定額を投じていくスタイルが最強だということになります。
なお、証券会社には、月々決まった金額を特定のインデックス投信に入れてくれる「自動積立」のサービスが用意されています。この具体的な利用方法については、書籍『最高の家計』をご覧ください。
* * *
さて、ちょっと混乱している人もいるでしょうから、いったんまとめましょう。
資産形成エンジンのパワーを引き出すためには、預金や保険に回っている余計なお金を、より大きな複利パワーが働くインデックス投信に投入するしくみが必要でした。
インデックス投信には大きく6つのメリットがあります。
メリット(1) 誰がやっても同じ運用結果になるので、選択に迷わなくていい
メリット(2) 投資先が分散しているので、個別株よりはるかにリスクが低い
メリット(3) 預金・保険での運用よりもずっと高い利回りが手堅く得られる
メリット(4) アクティブ投信よりも低い手数料で、高い利回りが期待できる
メリット(5) 長期間保有することで市場価格の平均回帰の恩恵を享受できる
メリット(6) 定額積立&購入タイミングの分散で、購入価格を平均化できる