「脱・作りおき」で
その日に食べきる!

「なるほど。さくらさんのご家庭では、志麻さんに作りおきレシピをお願いされたのですか?」
「いえ。うちは、その日に食べきります。いわば、『脱・作りおき』です。1回目のおうちレストランがあまりに美味しくて、一回で食べきっちゃった。それがずっと続いている感じですね」
「脱・作りおき? その日に食べきる?」
「うちの場合、友人、両親、義理の両親、姉、妹、弟夫婦と料理好きな姪(めい)を含む子どもたちなど、いろんな人がやってくる。みんな美味しいもの好き。大人はお酒好き。志麻さんがくると聞きつけると、どこからともなく集まってきて、のんびり和気あいあいに『美味しいねー』と言い合う。『サザエさん』じゃないですが、3世代10~15人くらいが日曜の昼下がりに、おいしいお料理とともに大人は気分良く酔いながら、子どもも笑顔でゆったりすごすというのが気に入っています」
「それは失われた日本の食卓じゃないですか! 今、そんな家庭、なかなかないのでは?」
「そうですね。私の場合、平日が激務なので、週末は少しでもゆっくりしたい。私が食べるのも作るのも好きなのと、母から食の大切さを無意識に受け継いできたので、娘にもそれを伝えていきたいんですよね。志麻さんが来ると、さあ料理教室が始まると、みんなエプロン姿でスタンバイ・オッケー!