白熱する顧客座談会は
改善のヒントが満載

 では商品開発で苦労したことは、どんなことだったのだろうか?

「サイズの考え方が従来のものと全く変わってしまうので、これまで当社の服を愛用してくださった方が離れていってしまうのではという心配がありました。そこを解決するためには、しっかりと私自身が3D計測の服について、お客様にわかりやすく説明する必要があります。サイズについて、いちから勉強し直しました」(浅野さん)

 元々浅野さんには服飾関連の知識はあったというが、3D計測となるとサイズ感が全く変わってしまうという。

 例えば「3Dセリジエシリーズ」のパンツは、ウエストではなくヒップのサイズでサイズ分けがされている。実際に顧客から「私のサイズは〇号よ!」「私はそんな太ってない!」などの声が届くこともあるという。

座談会の様子。皆、自分がが愛用する服を、少しでもよいものにしていこうと真剣だ

 そこで、私も顧客の声を聞く座談会に参加してみた。「3Dセリジエシリーズ」を愛用する7人のシニア女性がテーブルを取り囲むように着席。事前アンケートを元に、浅野さんが1人ずつ商品に対する意見を聞いていく。

 皆、率直に自身の感想を述べていた。

「ヒップでパンツを合わせるとウエストが少しゆるいのよ。ホックが2つあってウエストを合わせるアジャスターも欲しいわ」(Aさん)

「私は逆!ウエストに対してヒップが小さいので、そこに合わせたサイズも欲しい!」(Bさん)

「伸縮性がありすぎても快適ではない。あくまでも生地はしっかりとして欲しい」(Cさん)

 座談会は白熱する議論の場であった。皆、商品を手に取りしっかりと自分の意見を言う。こういった場からハルメクの製品は次々と誕生し、改良されていくのだということを目の当たりにした。

 最後に浅野さんに「3Dセリジエシリーズ」のこれからの展望について聞いてみた。

「さらに体型別に商品を分類することです。ウエストとヒップのバランスでさらに3種類の体型別に分類できることになりました。座談会でも話題になっていたので開発を急ぎます」

(ジャイアント佐藤/5時から作家塾(R))