【副業の注意点5】
違法行為に対して、本業の会社ほど手厚い庇護はない

 たとえば、あなたが本業をしている会社は、あなたが多少の過失や失敗を犯しても、あなた一人に責任を負わせることはめったにないだろう。あるいは、あなた自身が故意に手を染めたわけではない違法行為や不正に、結果的に関わったと見なされる場合や、あなたが他社とトラブルを起こした際も、あなたは会社から手厚く守られるのが通例だ。

 しかし、副業先との関係はおそらく違う。あなたを先方の社員と同じ扱いにはしない。プロとして認識される。つまり、庇護はないと思ったほうがよい。

 あなたが納品した制作物の中に、他者の著作権を侵害する記述があり、あなたはそれに気づかず、訴訟沙汰になったとする。副業の会社はあなたに訴訟の対応や費用や損害賠償の責任を負わせようとするのが普通である。たいていの場合、副業の会社が訴えられたとしても、外注先=あなたが全責任を負うという条項を契約書の中に盛り込んでいるはずだ。

 副業の会社と交わす契約書などはすみずみまでよく確認し、どの範囲まで責任を負わなければならないのかを自覚し、くれぐれも自分自身の身は自分で守るようにしてほしい。

【副業の注意点6】
知らずに知らずのうちに、
競合他社に本業の情報を漏洩してしまうことがある

 あなたがIT関係の企業での仕事を、本業としていたとしよう。本業の会社はあるシステムを手がけていて、その分野でトップシェアだったとする。あなたに対して、同じシステムでシェア2位のBという企業が直接、情報収集のためにアプローチしてきたとしても、もちろんあなたが本業の会社の情報を漏らすことはありえない(と思う)。

 これが、Bのような競合他社ではなく、コンサルティング会社や調査会社、周辺業界の人があなたを訪ねてきたらどうだろうか。「あなたは○○のシステム関連の専門知識に明るいとうかがったので、ぜひ業界の状況などをご教示いただきたい」などと言われたら、調子に乗ってぺらぺらしゃべってしまったりはしないだろうか。そして、それらの会社が「副業として、ぜひうちの顧問に」などと言って席を用意してくれたら、うっかり話に乗ってしまうのではないか。自分が普段の仕事で知っていることを話すだけだから、労せずして副業ができると勘違いしがちである。しかし、それこそが落とし穴である。