副業がスキルアップの観点からもビジネスパーソンに必要な理由とは
マリーナベイサンズの最上階にて、大副業時代の行く末を思索する筆者

「人生100年時代」に
副業をどう考えるか?

 新入社員が会社に馴染み、職場が和やかな雰囲気に包まれ始めるこの時期。新入社員だけでなく、新人を迎える側だった人も、新しい仕事と環境に慣れ、ホッと一息つける時期なのではないだろうか。

 こんな小休止の時期にこそ、やるべきことがある。それは「副業」だ。

 今月6日に掲載された『大副業時代の幕開け 政府・企業が後押し』(日経ヴェリタスセレクト)をはじめ、今あらゆるメディアで「副業」がスローズアップされている。

「人生100年時代」が到来しようとしている現代において、1つの会社で1つの仕事しか経験せずに定年を迎えたとしたら、残る40年の人生を生き抜くことは難しい。そこで今、100年生き抜くスキルとして注目されているのが副業なのだ。日本では就業規則で社員の副業を禁止している企業がまだ多いが、在職しながら本業では得られない経験をすることで、キャリアの幅を広げることを推奨する企業も増え始めた。

 ただし、副業を人生のスキルとして捉えた場合、より適切な言い方は「複業」であろう。複数の仕事をかけ持ちするという意味での「複業」(パラレルワーク)だ。「複業」の趣旨は、ピーター・F・ドラッカー博士が提唱する「パラレルキャリア」に通じる。ドラッカー博士はパラレルキャリアについて、次のような主旨のことを語っている。

「寿命が延びた現代において、個人は1つの組織に依存して同じ仕事を続けるだけでなく、それとは別の“第二のキャリア”にも時間や労力の一部を費やすことで、新しい世界を切り開くべきだ」

 ドラッカーは著書を通じ、長い人生を生き抜く術として1990年代から「パラレルキャリア」を提唱していたのだ。

 まさに「大副業時代」と言われる今、小休止の時期である5月をぼんやり過ごす時間は我々にはない。ドラッカー博士は、このような言葉も残している。

「変化はコントロールできない。できることは、その先頭に立つことだけである」