いくつかの道の駅に立ち寄ったことがあるが、漫然と並べられた農産水産物は、調達先が地元の農家や漁業者なとど限られているから、仕方ないといえば仕方ないのだが、売り切れ御免となっている商品も多く、「販売機会の損失」を起こしているケースも少なくない。

 とにかく地元の業者が収穫した野菜や、水産物などを低価格で販売すればいいという道の駅が少なくない。約1100拠点ある中でも上手くいっているところ、また成果の出ていないところの“格差”もついている。

 道の駅のある地域には、おいしくて、「もっと加工したり、手を加えたりすればヒット商品に育つのではないか」と思われるような“埋もれた特産品”が数多くある。商品政策や運営を改善すれば、「一段と利益が上がるのではないか」と見られる施設も少なくないのだ。

農商工連携による
六次産業化を狙った取り組み

「みんなみの里」は、国土交通省で登録される公式な「道の駅」ではなく、類似したショッピングや休憩が可能な総合交流ターミナル。無印良品という集客力のあるブランドと地域産品の直売所を組み合わせることで、いわゆる農商工連携による六次産業化を狙った取り組みといっていい。

 良品計画の金井政明会長は今回の鴨川市のみんなみの里の開設にあたって「六次産業化で、農家が儲かる支援ができれば」と話している。

 金井会長は、無印良品のストアコンセプト、「これがいいではなく、これでいい」という、抑制や譲歩を含んだ理性が働く消費の世界が動き始めていると話したことがある。