6つのインデックス投信のうち、基本要素となるのは(1)(2)(4)(5)ですが、最初から全部を揃えないといけないわけではありません。資産形成エンジンのいちばん重要なパワー源は株式であり、なかでもアメリカを含む(2)先進国株式です。

 とくに投資額が小さいうちは、先進国株式だけでスタートし、そこに(1)日本株式を少しずつ足していくといいでしょう。投資残高が増えるにつれ、(5)先進国債券と(4)日本債券を加えだんだんとリスクを薄めていき、最終的に(3)エマージング国株式、(6)エマージング国債券を入れていくという順番で十分です。「エマージング国債券」は同株式に比べると必要度は低いため、図では入っていないところもあります。

 「……で、結局、どれくらいリスクを取ればいいんですか?」

 株式・債券比率をどうするか、これを考えるときにカギになるのは「時間」です。つまり、今後どのくらいの投資期間が残されているのかによって、どれくらいのリスクを取るべきかが変わってきます。

 もしもあなたがまだ20代で、今後40年以上の投資期間があるのだとすれば、株式比率を上げて積極的にリスクを取っても問題はないでしょう。投資期間が長くなれば長くなるほど、大きく下がったとしても平均回帰を待てるので、ある程度の下落は恐れる必要がなくなるからです。

 逆に、いま60代でリタイヤ目前という人であれば、株式比率は下げてリスクは小さめにしておくほうが賢明です。残りの投資期間がそれほど長くなく、近いうちに老後生活のための資金として使うフェーズに入ることがわかっているからです。