しかし、ゾゾスーツによる採寸、オリジナル商品開発が進行すれば、こうした現在主流の販売スタイルは変わるはずだ。

 消費者はサイズがあるか否かで迷うことなく、ネットでお気に入りの商品をクリックするだけ。大量の在庫を抱えることもなく、たくさんの店舗という装備も不要だ。店舗は“ショールーム”となり、気に入った商品の質感や、実際の色柄を確認するだけの場と化す。

 当然ながら、ゾゾタウンが3年後の目標に掲げる商品取扱高7150億円に到達するには、今後3年で衣料品のネット通販が果たしてどこまで進むかという問題もある。あのユニクロだって、17年8月期の決算でEC売上高は前期比15%増の487億円、いわゆるEC化率は6.0%である。

 ただ、ユニクロのデジタルシフトはいわゆるリアルとバーチャルの融合をベースにしている。830以上もの国内店舗数を抱えるユニクロは自社の構造を簡単に変えられず、どうしてもリアルとバーチャルの双方を活用しなければならない宿命を背負っている。

 それに対しゾゾタウンはネット通販が中心でのため身軽だ。このため、依然高い商品取扱高の伸びを続けており、前期の商品取扱高は前々期比27.6%増の2705億円、営業利益も同24.3%増の326億円である。

 ここ数年、国内ではユニクロやしまむらに飽き足らなくなった層を獲得し伸びている。そこにゾゾスーツを起点に消費者のサイズを考慮して組み立てた製造・販売のノウハウを確立できれば、あながち計画数字は絵空事でもなさそうな気もする。

 ゾゾスーツは世紀の発明か、前澤友作社長がぶち上げる計画は単なる大風呂敷か、答えはそう遠くないうちに出る。