周囲の先輩や上司は「そんな甘えた人間なんか、職場にいらないよ」という本音をぐっとこらえ、にこやかな笑顔を向けなくてはなりません。するとこんなボヤキが出てくるでしょう。

(もう勘弁してくれよ、バカバカしい。こんな奴、どう育てたらいいんだよ)

 言いたくなるボヤキを抑えながら、部下を何とかおだてつつ、動かしていくしかありません。

 このタイプに対してうっかり厳しいことを言うと、今の時代、すぐに「パワハラです!!」と大騒ぎする可能性もあるので、気を抜かないように気をつけましょう。

 このように「褒められたい」願望の強い人は、近年職場に増えているようですが、その原因はいったいどこにあるのでしょうか。

 それは成育過程で親や教師に叱られることが少なく、主に褒めて育てられたことにあります。彼らは大したことをしなくても「褒められるのが当たり前だ」と思っています。こうした居心地のいい環境のまま社会人になったので、何かにつけて他人から褒め言葉を期待しているのです。

 実際には、期待通り褒められるとは限らないのですが、期待が大きく裏切られてしまうと拗ねてヤル気を失くしてしまいます。

 その背景にあるのは「甘えの強さだ」と、榎本氏は言います。つまりそれは、「自分が自信を持つための言葉を常に他者に期待している」という意味で、前段の「頼られたい上司」と同じく、甘えが強いのです。

 なぜこのような、褒められたがりの心が作られるのか――その成育過程の背景については、本書で詳しく説明しているので、こういう人と接する時のポイントとして参考にしてみてはいかがでしょうか。