結果として選外とした浅野、井手口、三竿を「これからの日本サッカー界を背負ってくれる、非常に有望な若手」と位置づけた西野監督は、記者会見でこんな言葉を添えることも忘れなかった。

「可能性に関しては、彼らももちろん(招集を)考えたいところですが、現時点のトップパフォーマンスという点では、自分の中で(選択肢として)持てなかった。これからの日本サッカー界を担っていく若い選手たちは、そういう(ベテランや中堅の)選手たちを超えることを考えなければいけない」

 ガーナ戦へ向けた代表合宿へは、国際サッカー連盟(FIFA)へ予備登録された35人の中から27人が招集された。そして、怪我で無念の離脱を強いられた青山敏弘(サンフレッチェ広島)が背負う予定だった「6」を空いた状態にした上で、ガーナ戦では「1」から「27」までの背番号が用意された。

 くしくも「25」が浅野、「26」が三竿、「27」が井手口だった。当初から序列は低かったものの、合宿に招集したことは最終選考のスタートラインに立たせたことを意味する。そして、全員がそろうのを待って開始された、5月26日以降の本格的なトレーニングの中で序列が覆されることはなかった。

最終選考にも選ばれなかった有望な若手も
西野監督はベテランと中堅組を優先

 2017-18シーズンのヨーロッパ戦線を振り返れば、強烈なインパクトを残した日本人選手が少なくない。FC東京から期限付き移籍で加入したポルティモネンセSC(ポルトガル)で10ゴール12アシストと大車輪の活躍を演じ、ハリルホジッチ前監督のもとで初招集れた3月のマリ代表戦でもゴールを決めた23歳の中島翔哉は、その象徴的な存在と言っていい。

 ガンバ大阪から期限付き移籍で加入したフローニンゲン(オランダ)で、シーズン中盤からレギュラーの座をゲット。最終的には9ゴールをマークした19歳の堂安律も、左利きのドリブラーというストロングポイントを介して存在価値を一気に高めた一人だ。中島も堂安もシーズン終盤に完全移籍へ切り替えられた点を見ても、いかに高い評価を得ていたかが分かる。

 シーズン途中にワースラント・ベフェレン(ベルギー)からRSCアンデルレヒト(同)へ移籍し、名門クラブの「10番」を託された27歳の森岡亮太は、2チーム合計で13ゴールをマーク。昨年春にはハリルジャパンでも存在感を放ったヘント(ベルギー)の24歳・久保裕也も、2シーズン連続で2桁ゴールをマークしている。

 それでも彼らは浅野や井出口、三竿と異なり、最終選考のスタートラインにすら立つことができなかった。代表チームに限らず、選手選考は監督の専権事項となる。だからこそ、結果を出せなかった時には責任のすべてを負う。そうしたプレッシャーを背負いながらも、直近のシーズンにおける結果を認めた上で、それでも西野監督はベテランや中堅組の実績や経験を優先させた。