大塚 まず、ドライバーさんの待機時間は6割も削減されました。ドライバーさんが無理をしなくなったことで、荷崩れ事故もほとんどなくなったんです。やっぱり「1分でも早く順番待ちしないと」と無理をしていたんですよね。また女性のドライバーさんが、予約制になってからは落ち着いて一度帰宅し、家事ができるようになったと喜んでくれています。

 社内も、入庫数と内容に応じて適正な人数で仕事を回すことができるようになり、生産性が上がっています。

業界全体の取り組みで
安定供給を確保したい

小室 さらに広く、業界全体の改善にも働きかけているそうですね。

大塚 たとえば、僕らの大きな納品先である食品・医薬品の卸さんのところには、トラックが何十社分も来るので、場合によっては6時間以上も待機しているような状況があるんです。当然ながら、6時間も車を拘束されると、運送会社の売り上げも上がらなくなりますし、ドライバーの給料も上がりません。しかも、待機している時間は「休憩」などという名目にされていることが多いんです。

小室 勤務時間に付けられてない、ということですね。

大塚 ドライバー不足の問題が叫ばれていますが、そのドライバーさんが単なる「待機」に拘束されてしまっているムダな時間を減らすことから進めるべきだと思うんです。だから、メーカーさんとか卸さんにわが社のやり方やノウハウをお伝えして、「こういうふうにしたらいかがですか。大塚倉庫は、こういう取り組みでこんなに待機時間が減って、ロジスティクス大賞を受賞したんですよ」などとお伝えし、取り組みを他社にも広げています。

小室 自社の成功ノウハウを業界まるごとに提供して広げているんですね。

大塚 今後1年くらいで結構大きく前進するんじゃないかと期待しています。経産省や国交省でも、非常に問題意識を持ってくれています。事業者の利益の確保ももちろんですけど、最終的には「ドライバーさんの待遇の改善」につなげたいと思っています。