6月10日に投開票された新潟県知事選は、自民党と公明党が支持した元海上保安庁次長の花角英世氏が54万6670票を獲得して当選し、与党は新潟での大型選挙の連敗を止めた。野党5党などが推薦した前県議の池田千賀子氏が獲得したのは50万9568票。その差は3万7102票だが、票数以上に与野党の支持の差があった。焦点の一つだった原発再稼働でも、花角氏は再稼働反対派も取り込んで勝利した。与党が勝った要因は何だったのか。
与党は「地上戦」に徹して
選挙での連敗を止めた
新潟県はかつて保守王国だったが、最近は野党共闘が成功した事例として有名になっていた選挙区でもあった。
2016年7月の参院選では、野党共闘候補の森裕子氏が勝ち、その3ヵ月後の10月の前回知事選でも、与野党の一騎打ちになり、野党が推薦した前知事の米山隆一氏が勝った。
昨年10月の衆院選でも与党は惨敗した。6つの小選挙区で、2014年12月の衆院選では自民党は5つ勝ったが、昨年10月の衆院選は2つしか勝てなかった。今回、与党はようやく大型選挙での連敗を止めた。