Photo:Tomohiro Ohsumi/gettyimages
東京ディズニーリゾートが急激に高価格帯へシフトしています。チケット代は1万円を超え、ゲスト1人当たりの売上高は過去最高を更新しました。なぜディズニーは、「値上げしても顧客が離れない」のでしょうか。人間心理を突いた同社の合理的な価格戦略に迫ります。(グロービスファカルティ本部 開発基盤チームマネジャー/グロービス講師 松村真美子)
高級路線を突き進む東京ディズニー
1人当たり売り上げは1.5倍に
かつて「家族で気軽に行ける夢の国」だった東京ディズニーリゾートは、いまや戦略的な「高付加価値パーク」へと姿を変えています。
オリエンタルランドの発表によると、1997年の上場以来、20年以上もの間、1万円から1万2000円ほどで推移していたゲスト1人当たりの売上高(チケット・飲食・商品の合計)が、ここ5年間で1万8000円近くと1.5倍にもなっています。
出典:オリエンタルランドファクトブック2025から筆者作成拡大画像表示
2021年には変動価格制が導入されました。コロナ前(2019年3月)のチケット料金(ワンデーパスポート、大人)は一律7400円でしたが、現在は7900~1万900円と最高価格は1万円を超えています。
急激な値上げにゲストは悲鳴を上げそうですが、この間の同社のテーマパーク事業は順調に売り上げを伸ばし、2025年3月期には過去最高値を更新しました。この結果からは、値上げは概ね顧客に受け入れられたように見えます。
ただし、万人に受け入れられたわけではありません。







