「第二の前川喜平」もあり得る
週刊誌の醜聞取材も進行中!?

 さらに言ってしまえば、文科省元事務次官の前川喜平さんのように、霞が関官僚からの「内部告発」も予想される。

 加計学園問題で、なぜ前川さんが「行政が歪められた」と怒っているのかというと、それまで文科省が守ってきた獣医学部新設に関する岩盤規制を、安倍政権が国家戦略特区という飛び道具で打ち破ってしまったからだ。

 官僚は基本的に政治家はバカだと思っていて、自分たちよりも「下」に見ている。そういう人たちにテリトリーを侵されることは、耐え難い屈辱である。教育行政のなにもわからぬバカが勝手に物事を決めやがって。そんな憤りが、「行政を歪められた」という恨み節につながるのだ。そういう意味では、安倍政権がリーダーシップをとって進めているIRは、行政を歪める最たるものだ。「日本をよき方向へ導いているのは我々だ」と自負する霞ヶ関エリートからの猛反発がくるのは間違いない。

 また、モリカケ問題では、文科省が政府を刺し、愛媛県が政府を刺し、国交省が財務省を刺し――というようなバトルが繰り広げられていることからもわかるように、IRでも激しい省庁間の刺し合いが予想される。

「カジノ」という日本で初めて誕生する巨大利権を巡って、治安面では警察、ギャンブル依存症対策では厚生労働省、IR施設の管轄は国土交通省、ライセンス付与するカジノ管理委員会は内閣府、そして誘致を目論む自治体など、さまざまなプレーヤーが入り乱れ、すでに水面下で主導権争いをしているからだ。

 その争いに敗れた者が、前川さんよろしく「正義の告発者」としてマスコミに登場する可能性はかなり高いと思っている。

 モリカケ問題がここまで大ブレイクした要因に、「告発者」があることに異論を唱える方はいないのではないか。森友学園では籠池泰典・前理事長、加計学園では前川喜平・前文科事務次官らの「爆弾証言」を野党が国会で突きつけ、飽きの早いはずのマスコミが「正義の人」と持ち上げて延々と取り上げたことで「長寿コンテンツ」となったのである。IRも同じコースを歩む可能性は高い。

 そして、3番目のリスクファクター《許認可を受ける民間と、誘致したい自治体がタッグを組んで政治家に働きかける構図》については、既にその兆しが見えつつある。「○○砲」でおなじみの某週刊誌などが、IR事業者と政治家のスキャンダルをつかんで、調査をおこなっているという情報があるのだ。