国民総出での応援は、今や“常識”に
ワールドカップ(W杯)ロシア大会が盛り上がりを見せている。予選リーグ敗退が濃厚かと思われていた前評判を跳ね返し、西野ジャパンが大躍進。まだ決勝トーナメント進出が決定したわけではないが、思わぬ好成績に日本中がお祝いムードに包まれている。
当然、筆者も日本代表に声援を送った1人だ。とはいえ、普段からJリーグや海外リーグを熱心に観 ているわけではない。いわゆる“にわか”である。しかし、国際大会のヒリヒリした感覚は観ていてエキサイティングだし、せっかくなら日本代表に勝ってほしい。そんな思いで自宅で声を張り上げ、一喜一憂しながら試合を楽しんでいる。
自宅にいても街の熱気が伝わってくる。繁華街に住んでいるせいもあって、日本がチャンスやピンチを迎えるたびに、外から大きな声援とため息が聞こえてくる。日本代表がゴールした際は、マンションの上の部屋から叫び声とドンドンという音が聞こえてきた。深夜1時をまわった時間にそんな音が聞こえれば、普通なら抗議もしたくなるが、その日ばかりは無礼講である。顔が見えぬご近所様と、喜びをわかちあった。
日本代表戦の試合があるたびに、渋谷のスクランブル交差点には多くのサポーターたちが集まり、警察官も動員される大騒ぎが繰り広げられる。日本代表がW杯に初出場した1998年のフランス大会以来、国民総出で盛り上がるのが“常識”になっている。