長谷部誠のリーダーシップの凄さ
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6大会連続6度目のワールドカップに臨んでいる日本代表が日本時間19日午後9時、ロシア中部サランスクのモルドヴィア・アリーナで、強敵コロンビア代表とのグループリーグ初戦を迎える。2010年の南アフリカ大会、2014年のブラジル大会に続いてキャプテンを託されたのは、フィールドプレーヤーでは最年長となる34歳のMF長谷部誠(アイントラハト・フランクフルト)だ。西野朗監督(63)を含めて、実に5人の代表監督の下で左腕にキャプテンマークを巻いた「生粋のチームリーダー」は、寄せられる厚い信頼感の源泉を成してきた真面目さと誠実さをフル稼働させ、ピッチの内外でチームをまとめながら、日本サッカー界の未来へとつながる大一番のキックオフを待つ。(ノンフィクションライター 藤江直人)

26歳で日本代表キャプテンになって8年
「超」がつくほど真面目な性格

 日本代表チームの中で細かい点にまでこだわり、生真面目な立ち居振る舞いをした選手が、誰からともなくこんな言葉で突っ込まれるようになって久しい。

「長谷部か!」

 言うまでもなく、チームの不動のキャプテンを務める長谷部誠の言動を「語源」とするものだ。常に誠実で、チームのことを第一に考えて行動する男。誰もがその人間性に尊敬の念を抱く一方で、超がつくほどの真面目ぶりを目の当たりにすると、ついつい茶化したくなってしまう。

 日本時間19日午後9時にコロンビア代表とのグループリーグ初戦を迎える、ワールドカップ・ロシア大会においても長谷部が放つ存在感は変わらない。例えば、事前キャンプ地のオーストリア・インスブルック近郊のゼーフェルトから、いよいよロシアへ出発した13日のことだ。

 チームを代表して、長谷部がテレビ局による合同インタビューに応じた。すると、ホテルを後にする選手たちが「キャプテン!」と冷やかしながら、時には立ち止まってからかうポーズを取りながら背後に現れる。長谷部は笑いをこらえながら、いつものように真面目な対応に終始した。

 日本代表で長谷部が初めてキャプテンを務めてから、実に8年以上の歳月が経過している。2010年5月30日。ワールドカップ・南アフリカ大会の開幕を直前に控え、オーストリア・グラーツで行われたイングランド代表との国際親善試合でゲームキャプテンを拝命した。