「出産手当金」は会社員女性や公務員女性の強い味方
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 国民皆保険の日本では、誰もがなんらかの公的な医療保険に加入することが義務づけられており、会社員が加入するのが「健康保険(健保)」、自営業者や無職の人などが加入するのが「国民健康保険(国保)」だ。

 いずれも国の医療保険制度だが、健保にあって、国保にない保障もあり、そのひとつが出産で仕事を休んだ女性に対する「出産手当金」だ。

 1927年(昭和2年)1月1日に施行された健康保険法は、資本主義を発展させることを目的に労働者の生活を安定させるために作られた制度だ。そのため、当時から治療費だけではなく、病気やケガ、出産などで仕事を休んでいる間の所得保障を併せ持つ制度として発足した。

 健保に遅れること11年。1938年(昭和13年)7月1日から施行された国保は、農村の貧困に伴う医療問題を解決するために導入されたもので、法律で定められた給付は、医療を受けるための「療養の給付」のみだった(各組合の実情に合わせて、余裕のある組合は助産の給付、葬祭の給付も給付。一部には傷病手当金、出産手当金を給付する組合もあった)。

 こうした歴史的背景から、現在も出産手当金は会社員や公務員など、被用者の女性のみを対象とした制度となっている。

 出産手当金は、会社員や公務員などの女性が出産で仕事を休んでいる間に給付されるもので、女性が働き続けるための重要な保障だ。ただし、給付金をもらうだけもらって職場復帰しない女性も多く、2007年度に制度改正されて給付要件が厳しくなっている。

 だが、要件を満たせば、退職後も出産手当金をもらうことは今でも可能だ。そこで、今回は出産手当金を上手に活用するためのポイントを確認しておこう。