火葬場でこっそりと遺体を取り出し
ひつぎの使い回しをする悪徳業者

 もちろん、明らかな犯罪行為に対しては警察も動くが、この種のトラブルでは注意喚起だけで、厳しい取り締まりや規制はまだないというのが現状だ。では、移動火葬車を避ければ問題は起きないのかと思えば、そう簡単な話ではない。

「業界に身を置く人間として非常に残念ではありますが、炉が敷地に固定されているセレモニーホールのようなところであっても、サービスが不完全なところは山ほどあります。例えば動物用のひつぎを、お客さまの見えないところで炉から取り出し、再利用する施設も多くあります。それに加えてスタッフが、動物に対する知識をほとんど持っていないというケースも多いです」(同)

 ビジネスである以上、利益を出さないことには経営は成り立たない。しかし、社会的な意義よりも、営利を重視するペット葬儀業は想像以上に多い。某動物病院に所属するA氏が、匿名を条件にペット葬儀の裏側を明かしてくれた。

「人間が死ぬと、病院が葬儀会社をあっせんし、そのまま葬儀を頼むという流れがほとんどだと思いますが、実は動物も同じです。動物病院がペット葬儀業者を紹介するのです。その裏では、自分の葬儀場を紹介してもらうため、ペット葬儀業者が動物病院に寄付という名目で多額のお金を渡していたりします」(A氏)

 この習わしは、業界内では周知の事実だという。

「裏で金を積んであっせんされたペット葬儀業者が、すべて悪質だとは言いません。ただ、動物病院に渡す金があるのなら、利用者に対するサービス向上に投資すべきだと思いますけどね」(同)

 利用者からしてみれば、動物病院から紹介された業者というだけで信用に値すると思ってしまうが、絶対に安心できる業者とは限らないのだ。