IR法案で問われるカジノ依存症だが、スマホ依存症はもっと怖い?延長国会の最大の焦点は、IR法案を成立させられるか否かになってきた。野党はギャンブルへ依存症への不安を糾弾しているが、憂慮すべきはそれだけだろうか(写真はイメージです)

IR法案を糾弾する野党
「依存症」はカジノだけか

 延長国会の最大の焦点はIR法案を成立させられるかどうかになってきた観がありますが、そのIR法案に反対する野党は、カジノ、つまりギャンブルへの依存症を防ぐ対策が不十分であることを声高に叫んでいます。それに連動してか、マスメディアでもそうした論調がよく見られます。

 IR法案が焦点となっている以上、そうなるのは止むを得ない面もあります。とはいえ、依存症の悪影響を懸念する必要があるのはカジノだけではありません。気がつくと、今の日本には依存症を憂慮すべきものが他にもたくさんあるからです。

 そもそも、依存症はギャンブル一般に該当する問題です。その観点からは、カジノもさることながら、日本が世界に誇るギャンブルとも言えるパチンコへの依存症がもっと憂慮されるべきではないでしょうか。

 また、競馬、競輪、競艇などの公営ギャンブルもまったく同様です。これらの公営ギャンブルにハマっている人がかなりたくさんいます。宝くじやサッカーくじなどの公営のくじも、一見ギャンブルには感じられないかもしれませんが、一攫千金を求めて買う人が多いことから明らかなように、立派なギャンブルです。

 もちろん、現行法上パチンコはギャンブルに該当しませんが、それは単なる屁理屈に過ぎません。また、“公営”であることをもって依存症を懸念してなくても良いとはなりません。