そこで、親族以外の外部人材に事業を承継してもらうため、会社を売りに出す経営者が増えている。かつてはそうした売り案件の情報は表に出てこなかったが、最近では中小企業に特化したM&Aのマッチングサイトが複数あり、売り手と買い手が気軽に交渉できるようになっている。中には数百万円で買えるお買い得な案件もあり、個人が会社を買うチャンスは確実に広がっている。

 それでも多くの人は、こう思うだろう。社長をやったこともないサラリーマンが本当に会社を経営できるのか、と。『サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい』の著者で、日本創生投資代表の三戸政和氏は、「大企業の管理職としてPDCAを回していたような人であれば、中小企業の経営者は十分務まる」と語る。大企業で普通にやっていたことを実行するだけで、中小企業では大きな効率化につながったりするのだ。

 会社を経営する以上、もちろんリスクはある。ただ最近では、会社の債務について経営者に個人保証を求めないよう当局がガイドラインを出しており、もし会社が破綻したとしても影響は限定的だ。

 定年に関係なく働ける社長という働き方を、ぜひ検討してみてはどうだろうか。