EXITにはネクストサポート制度もあり、2回目以降の依頼は割引価格で代行する。実際に2回以上利用するケースもあり、ある男性(35歳)から就業1日目で退職代行の依頼があり、無事成立。その後、2ヵ月ほどして今度は就業4日目で依頼があった。

 就業期間が短ければ短いほどバックレる人も多そうな気もするが、そこに依頼者の真面目な性格が表れているという。

EXITのウェブページ
EXITのウェブページには「あなたの退職を完全代行」の文字(EXIT提供)

「辞められない理由の1つに退職者が感じている”申し訳ない気持ち”があります。入社したばかりなのに、あるいは、育ててもらったのに、などという思いから言い出せないケースです」(新野さん)

 短期間での2回の利用についても「いつでも辞められるという安心感が後ろ盾になっているのではないか」と分析している。

 需要は高まる一方で、「そのくらい自分で言えないのか」という批判の声もある。実際、代行の電話をかけた際にも「どうして本人が直接来ないのか」と言われたこともあったという。しかし、「退職の相談すらできない環境になってしまっているのは、上司の部下への接し方に問題があるのではないか」と新野さんは指摘する。

 過去にサービスを利用した人の中には人事部に所属していた男性(20代)もいた。給与計算がメイン業務だったというが、身近に人事権を握る人がいて言い出すことができない実情を物語る。

「世の中にはごまんと会社があります。自分と合わない数社に悩む必要はありません。もっと気軽に退職を伝えられる社会になってほしい」と新野さんと岡崎さんは口をそろえる。インターネットで話題になり、依頼も急増。急きょ採用も実施した。もちろん「即日退職OK」だ。

(AERA dot. 編集部・福井しほ)

AERA dot.より転載