現役世代のように、転職もできないし、ましてや妻が働き始めることも難しくなる。現役世代なら、家計に影響しても少し支出を増やして、英語やその他の教育を受けるような自己投資をすれば、それが収入増となって返ってくることもあるが、退職世代ではそうした将来像は描きにくい。あげてしまった後にできる主な対策は、徹底的に支出を減らすことだ。

 だからこそ、最大の予防策として贈与を計画的に行う必要がある。下のシミュレーションは、贈与を控えめにしたケース。2人の子供に100万円ずつ援助するなど、極端にけちっているわけではないが、老後の生活は安泰である。

 あるいは、一括・非課税で贈与できる仕組みを利用せず、同様に非課税となる1年間に110万円までを贈与する、いわゆる暦年贈与を使う手もある。

 暦年贈与なら、途中で破綻しそうだと気付けば、修正が可能だ。その上、子供たちから感謝され続けるというメリットもある。

 一方、現役世代は、一括で贈与を受けるなら、親の資産をしっかりと把握しておくべきだろう。