「引きこもりでも関係ない」
女性から熱烈プロポーズを受ける

 後に、仕送りで引きこもり生活していることを知ってからも、彼女はプロポーズを続けたという。

「仕事ができるとか箇条書きできることはどうでもよくて、二条君の長所は、1ヵ月かかっても説明できないのがいいところなのよ」

 そもそも二条さんには結婚する気がなく、結婚したいとも思っていなかった。収入がないから、相手を不幸にするのではないか、と。躊躇する二条さんに、彼女は言った。

「結婚指輪も買ってあげるから、結婚しよう。引きこもったままでいい。あなたらしく生活すれば、それでいい」

 その申し入れに父親がとても喜んでいたのを見て、二条さんも決意した。

「引きこもりでも、女性から愛されることがあるんだな」とわかって、前向きになれた感じがした。

「彼女は、仕送りを受ける引きこもり生活をまったく責めなかったので、良かったんです。働けないんならしょうがないねって受け入れてくれたことで、すごく救われました」

 とはいえ、2人は結婚後も無理せずに別居を続けていて、会えるのは週末だけ。いわゆる“週末婚”だ。いつ、このように「巡り合える」機会があるかなんて、誰にもわからない。

「自分では魅力がないと思っていても、相手からは魅力的に映っていることもある。引きこもりの人でも、あきらめないでほしいですね」

 その後、ボランティア団体は閉鎖され、今はない。しかし、二条さんにとっては、妻と一緒にいることが居場所のようになっている。