「高齢ひきこもり」が女性に求婚され、恋愛相談まで始めた理由「高齢ひきこもり」というブログを運営する男性は、なぜ女性相手に恋愛相談をするほどまでに自信を取り戻せたのか(写真はイメージです) Photo:PIXTA

引きこもりでさらに中年
それでも結婚できるのか?

<ひきこもりで、さらに中年ということで、居住地などは明かせませんが、可能な範囲で、ひきこもりの心境を綴っていきたいと思っております。>

 そんな書き出しから始まり、7年以上にわたって続いている『高齢ひきこもり』というブログが反響を呼んでいる。

 ブログを書き綴っているのは、40歳代の引きこもり当事者で、社会人女性と結婚している二条淳也さん(ペンネーム)だ。

 中でも、自らの体験記である、

<ひきこもり当事者の私、二条淳也はこのたび、交際していたR子さんと結婚しました。>

 という報告から続く<ひきこもりでも結婚できる>は、同ブログの中でも人気シリーズとなり、すでに20回を数えるほどだ。

 こうしたネットでの発信をきっかけに、二条さんは「好きな人が引きこもりなんです。どうしたらいいですか?」などといった読者からの恋愛相談に応えるため、女性や親を対象に、有料で面会や文通にも対応している。

 二条さんがブログを始めたのは、東日本大震災前の2011年1月。当時、不登校などの若い当事者のブログなどはあったものの、中高年以上の引きこもり当事者からの発信は見当たらなかった。そこで、二条さんは『高齢ひきこもり』とタイトルに付けた。

 二条さんは、小・中・高校と不登校することなく、友人がいない中で孤立に耐え、歯を食いしばって学校に通い続けた。中学に入る頃には、いじめも陰湿化していた。「いじめによる自殺」も、すでに社会問題になっていた。