下図はヤマトの売上高と営業費用について、ざっくりと表したものだ。営業費用とはPLにおける営業原価(一般的には売上原価と同義)と、販売管理費を足したもので、要は本業でもうけるのに必要な経費の総称だ。

 10年前と今を比べると、ヤマトの売上高は約1.3倍に拡大したものの、営業費用が売上高の拡大を上回る約1.4倍に増えたため、営業利益を押し下げている。

 営業費用の中で最も多いのが人件費だ。運送業は労働集約型のため、製造業などと比べて人件費率が高いのが特徴だ。ヤマトも例に漏れず、人件費率は50%超。従業員はこの10年で増え続け、20万人に達している。それに加えて、先に述べた通り、未払い残業代の支払い分が大きく影を落とす。

 だが、注目は人件費ばかりではない。実はヤマトが今、頭を悩ませているのが外部委託費下払い)だ。10年前は売上高に対する割合が34.6%だったが、徐々に膨らみ、今では40.1%を突破している。どうしてか。

 ヤマトでは昨年夏ごろから、各営業所で人材募集をかけても「以前に比べて圧倒的に人が採れなくなった」(ヤマト関係者)。1人のドライバーが1時間で配れる数はどんなに多くても10個程度。それ以上の荷物が営業所に押し寄せれば、社内だけではさばき切れず、下請け業者に出すことになる。そうした外部委託費が四半期ごとに100億円単位で増えていたのだ。

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人手不足で外部頼みが常態化

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