誰でもできるけれど、誰もやっていない「年収1億円の習慣」。年収1億円以上の人の「習慣」には、ある「共通のルール」があります。でも、その「習慣(ルール)」を行うのに、特別な才能もいりませんし、最初にお金が必要になることもありません。誰でもできる「シンプルな習慣」を、あなたが身につけさえすれば、年収1億円は、実現可能なのです。

仕事は「質」よりも「スピード」。「フライング」なら、なおよし

仕事は「質」よりも「スピード」。
「フライング」なら、なおよし

仕事で大切なのは、「質」よりも「スピード」です。とくに、超一流の世界では、「フライング以外はすべて遅刻」とみなされます。つまり、「フライングぐらいは、余裕でしないと、そもそも勝負の土俵に上がれない」のです。

以前、化粧品メーカー・A社のミーティング(コンペ)を見学させていただいたことがあります。このコンペは、「A社のプライベートブランド(化粧水)」の開発に携わる受注業者を選定するもので、数社が参加していました。

この日は、A社から、各社に対して商品に関するオリエンテーションが行われ、参加した業者は、1週間後までに、「企画書」を提出する段取りになっていました。
ところが、受注業者は、コンペが終了した「1時間後」に決まりました。受注したのは、B社です。選定理由は、「たった今、企画書が送られてきたから」だそうです。
企画書の提出まで1週間の猶予があるにもかかわらず、B社の担当者は、コンペが終わって、わずか「1時間後」の鬼のスピードで、企画書を送ってきたのです。
私がA社の社長に、「他社の企画を見ずに、決めてしまっていいのですか?」と尋ねると、次のような答えが返ってきました。

「スピードの速さは、本気度と情熱のあらわれです。情熱が冷めないうちにすぐに行動する人間は、間違いなくいい仕事をします。だから私は、仕事のスピードを見て、これはいい仕事をしてくれるだろうと、判断したのです」

後日、B社の担当者とお話しする機会があったので、「どうして、あそこまでの鬼スピードで、化粧水の企画書を出したのか」をうかがってみると、この担当者は、「速さは、それだけでアドバンテージになる」という考えを持って、いつも仕事をしていることがわかりました。彼は、こう続けました。

「一流の人や社長は、たいてい『せっかちな人』が多いので、どんなにいい企画を出しても、仕事が遅いと、その時点で、もう勝負になりません。だから、少しくらい企画が荒削りでも、私は、鬼スピードを優先しているんです。先方が『これは、ちょっと、時間がかかるだろうな』と考えている仕事こそ、相手の度肝を抜くレベルのスピードを見せる。そうすれば、企画の内容がパーフェクトでなくても、選んでいただけます」と。経験が浅くて未熟なうちは、「仕事が遅い」のはしかたがありません。けれど、「スタートが遅い」のは致命的です。

「仕事が遅いのは能力の問題」ですが、「スタートが遅いのは姿勢の問題」だからです。
コンペ参加者の中で、B社の担当者は、もっともキャリアが浅かった。だから内容勝負ではなく、「鬼のスピード勝負」に持ち込んで、ぶっちぎりのフライングを決めた。そして、その「姿勢」が評価され、見事、「受注」という勝利を勝ち取ったのです。