大手企業が相次いで副業を解禁し、話題となっている。MMD研究所がビジネスパーソン7724人に行った「ビジネスパーソンの副業に関する実態調査」によると、副業をしているビジネスパーソンは14%に登り、うち約半数は「インターネットを使った副業をしている」と回答。空前の副業ブームはもう目の前とも言えるが、なかなか踏み出せないという人も多いだろう。
「これまでサラリーマンとして働いていた人が副業をはじめようと思う時、不安を感じるのは当然のことです。僕も超臆病だったからわかります」
自身の経験を思い出しながら語ってくれたのは、副業を教える学校「副業アカデミー」の代表で、『ふがいない僕が年下の億万長者から教わった「勇気」と「お金」の法則』の著者でもある小林昌裕さん(36)だ。
明治大学を卒業後に入った大手企業。人生安泰、勝ち組だと思っていたが「実はいわゆるブラック企業に入社してしまっていたんです。数年は、感覚が麻痺してしまって、親族のお葬式の時にも会社からの電話を取る自分にハッとしました」
転職して新たな会社に勤めたが、そこでも年収は350万ほど。40代の上司らが「お小遣いは3万円でカツカツだよ」と話しているのを聞いた時「自分が目指す人生、それでいいのだろうか」と不安になったという。
しかし、そこで辞表を出すことはせず、新たな収入源を求めて選んだのが「副業」だった。いろいろな副業を調べたり、試したりしてようやく決めた不動産投資。当時の自分でも買えるギリギリの区分マンションを購入する際に震える手で契約書に実印を押した日のことは鮮明に覚えているという。