2488万円、2357万円、1941万円、1383万円──。これらはいずれも大卒総合職が定年退職した場合にもらえる平均退職金額だという。一体どの金額が正しいのか。結論から言えば、全て正しいということになる。
退職金に関する調査は厚生労働省、経団連、中央労働委員会、東京都などさまざまな機関、団体が行っており、下のグラフのように、その結果はバラバラだ。
バラツキがあるのは、調査対象にしている企業の属性が異なるからで、2488万円と最も高い中労委調査は資本金5億円以上で従業員1000人以上の大企業、1383万円と最も低い都調査は従業員300人未満の中小企業が対象である。
つまり、会社の規模によって受け取れる退職金額が大きく異なり、厳然とした格差が存在しているわけだ。
学歴による格差も大きい。次ページの図を見れば分かる通り、高卒(現業)と大卒(事務)とでは800万円以上もの差がある。高卒では現業と事務の間でも差がでる。