経営者は、経費に関して非常に厳しくコスト管理をしています。その厳しさを税金に振り向ければ、会社にはもっとお金が貯まります。

節税は決して悪いことではない

 先ほど日本人の“まじめに税金を払う”国民性は、世界とズレがあるといいました。もう1つ、法人税の税率という点でも日本と世界では差があります。

 日本の会社が払う税金(法人税)の税率は約30%と、海外に比べて高くなっています。

「節税! 節税!」というと、「けしからん」と苦い顔をする人がいます。確かに、大企業であれば、体力もあるため、節税を考えなくてもよいかもしれません。しかし、中小企業は、ヒトもモノもカネもありません。今日がよくても、明日がどうなるかわからないのです。

 会社にとっては、存続して成長することが何より重要なのです。会社が大きくなる前に、お金がなくなって、つぶれてしまえば、元も子もありません。

 会社が成長してどんどん大きくなれば、必ず税金を払う日がやってきます。たくさん納税するのは、毎年、安定して利益を稼げるようになってからで十分です。

 そのときが来るまで、中小企業はどんどん節税して、お金を貯めていただきたいのです。