日本では、古くは弥生時代から権力者に対して税金を払ってきました。そのせいか、“税金は国家にいわれるがままに払うもの”と思い込んでいるようです。

 日本人の税金に対する考え方は、世界とは少しズレがあるのです。まずは、このことをご理解いただきたいと思います。

税金のコストは決して小さくない

 さて、ここで1つ質問があります。

「会社が支払う法人税は、売上高の何%くらいでしょうか?」

 各社さまざまですが、だいたい売上の1~2%という会社が多いと思います。売上の1%というと、決して小さい金額ではありません。

 だからアメリカでは、税務専門の弁護士である“タックスロイヤー”が活躍しています。これは、税務実務に詳しい税法専門の弁護士のことです。「いかに税金を抑えるか?」を専門部隊が研究しているのです。

 日本でも一部の大企業には、そうした税金の専門部隊を編成しているところもあります。しかし、中小企業では、そんな余裕はありません。

 本来、この役割は税理士さんが担うべきですが、残念ながら期待できません。税理士の多くは、顔が税務署に向いていて、節税には消極的です。なぜなら税理士は、税務署(正確には国税庁)から税理士免許をもらっているからです。