100業種・5000件以上のクレームを解決し、NHK「ニュースウオッチ9」、日本テレビ系「news every.」などでも引っ張りだこの株式会社エンゴシステム代表取締役の援川聡氏。近年増え続けるモンスタークレーマーの「終わりなき要求」を断ち切る技術を余すところなく公開した新刊『対面・電話・メールまで クレーム対応「完全撃退」マニュアル』に発売前から需要が殺到した。
本記事では、クレームを受けて、「自宅訪問」する際の注意点について、本書の内容を特別公開する。(構成:今野良介)
クレーマーの自宅は
「30分」で引き上げる
何らかの不手際やトラブルがあり、謝罪するために相手の自宅を訪問して、「3時間話し合ったが、納得してくれなかった」という話を、よく耳にします。
酔っぱらいクレーマーの「酒の肴」にされ、延々と世間話につき合わされる担当者もいます。長時間粘ったからといって、いい結果が得られるわけではありません。
私の経験則では、長くとも30分あれば、クレームの実態はおおよそ把握することができるはずです。「見極める」ことができなくても、「見当をつける」ことはできます。その過程で、落としどころが見えてくることが多いものです。
ですから、クレーマーの自宅でのやりとりは30分を目途に切り上げ、場合によっては、玄関先で用件を済ませても構いません。
クレーマーの自宅に訪問する際には、もう1つ注意点があります。
次の事例をご覧ください。