行動経済学の視点で見た
買ってはいけない3つの理由

 では、なぜ過去にいくつもの失敗例がありながら、相変わらずテーマ型ファンドが売り出されるのだろうか。行動経済学で考えてみると、テーマ型投信が長期で投資するには適切ではない理由が浮かび上がってくる。

(1)テーマ型投信は論理的に不合理

 投資信託というのは、複数の有価証券に分散投資をするものだ。株式投資信託の場合は、複数の企業の株式に投資をすることになる。投資信託の種類はさまざまでその分類方法もいろいろあるが、一番基本になるのは「パッシブ型」か「アクティブ型」という分け方だろう。

 このうちパッシブ型は、市場の指数への連動を目指すタイプなのでとてもシンプルだが、アクティブ型の場合はどういう投資対象に投資をするのかというのが重要なポイントになる。

 大型株か小型株か、あるいは割安株を中心に選ぶバリュータイプか、成長性を重視して銘柄を選定するグロースタイプか、といった具合だ。したがって、テーマ型投信は指数連動型ではなく、銘柄をファンドマネジャーが選択するアクティブ型の一つである。

 ここで注意しなければならないのは、アクティブ型は独自のポリシーの下に運用することが多いが、それはあくまで投資する基準を明確にしているということであって、母集団を狭めるという意味ではない。

 具体的に言えば、バリュー投資をするファンドであれば、業種や規模は関係なく、「中長期的な視点で利益を上げ続けられる構造」を持っているかどうかで判断すべきものだ。そういう銘柄を数多い上場銘柄の中から選ぶことが重要であり、選ぶ対象の母集団が大きいほど、いい銘柄を発掘できる可能性が高くなるのは当然だ。