替え歌をみんなで合唱して奮い立つ

 赤字だった外食事業の立て直しに取り組んだときも、店長たちの気持ちを奮い立たせ、楽しく元気に仕事ができるようにと音楽を活用した。

 みんなの頑張りで、なんとか黒字化が目の前に見えてきたころ、会議で当時のヒット曲の替え歌をつくって披露した。

 当時、ダウンタウンの浜田雅功(まさとし)さんが主演の人気ドラマ『明日があるさ』の同名の主題歌をもとに21番までの替え歌をひねり出した。
 その“作詞”は私。

 浜ちゃん演じる中年サラリーマンが苦境に立たされたときも明るく元気にそれを乗り切っていくという、痛快な人情ドラマだった。そこのところが、赤字からなんとか脱却しようと店長たちが必死に戦っている姿とイメージとして重なった。

 店長会議ではじめて披露し、その後も懇親会の席で、みんなで合唱したものだ(詳細の歌詞は恥ずかしながらも本書に記した。ぜひ歌ってみてほしい。不思議と元気が出るものだ)。

 いまになって当時の社内報を眺めながら、よくもまあ、そんなものを本気になって熱心に考えたものだと苦笑するばかりだが、みんなで飲み、歌い、笑い転げ、夢を見ながら日々の仕事に打ちこみ、やがて夢をはたしたことはまぎれもない事実だ。

 最近では、カラオケでよくアニメソングの『キン肉マンGo Fight!』を歌う(詳細は本書に記した。こちらもやってやろうという気持ちになるから不思議だ)。

☆ps.
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