プロの「話術」の極意は「様々な人格」を切り替えることPhoto:PIXTA

拙著、『知性を磨く』(光文社新書)では、21世紀には、「思想」「ビジョン」「志」「戦略」「戦術」「技術」「人間力」という7つのレベルの知性を垂直統合した人材が、「21世紀の変革リーダー」として活躍することを述べた。この第53回の講義では、「技術」に焦点を当て、拙著『人は、誰もが「多重人格」 誰も語らなかった「才能開花の技法」』(光文社新書)において述べたテーマを取り上げよう。

誰も語らなかった「才能開花の技法」

「自分の中に眠る才能を開花させたい」

 それは、誰もが心の中に抱く願望であり、それゆえにこそ、世の中では、様々な「能力開発の技法」「才能開花の技法」が語られている。

 今回の連載では、これまであまり語られてこなかった「才能開花の技法」を述べよう。

 冒頭、その主旨を、短い言葉で要約しておこう。

 人は、誰もが、心の中に「幾つもの人格」を持った「多重人格」である。
 しかし、通常は、仕事や生活の場面や状況に合わせて、
 その「多重人格」の中から、ある人格を選び、働き、生活している。